江戸時代以降“粋”の代名詞として文学に描かれてきた甲斐の絹織物(甲斐絹)を復刻させようと設立されたKAIKIZAは、（株）前田源商店・（有）田辺織物・（株）槙田商店・山崎織物(株)４社の織物工場の職人さんによって2002年に立ち上げられたチームです。山梨県産の繭を使って生糸を作り、現在では絶えてしまっている甲斐絹を復刻し、現代でも通用する製品を作っていこうと立ち上がりました。保存されている明治・大正の甲斐絹の資料を参考に研究を進めたそうです。「甲斐絹」は基本的には先練・先染のほぼ無撚糸の手織りで織物を作っていましたが、織機で織れて当時作られていた甲斐絹に近い風合いが出るギリギリの撚り回数を数年にわたって試作し、縞格子甲斐絹や高配甲斐絹を復刻させました。2006年、先染の特徴が顕著に生かせる玉虫甲斐絹の復刻を始め、KAIKIZAの織物製品の基礎となる玉虫甲斐絹をコンセプトの中心に位置づける発想がまとまりました。現在では、この玉虫甲斐絹は５０色位のカラーバリエーションがストック出来るまでになったそうです。全国各地で展示会も行っており、国内外のファンを魅了しています。